土日を使って長野県の道の駅美ヶ原高原で車中泊をしようということになった。


もともとこの車中泊旅の発端は、友人サキアさんの写真撮影という趣味にあった。
『辰野ほたる祭り』という蛍を観測できる祭りがあるらしいという情報を得た友人は、僕を誘い、急遽長野県に向かうこととなる。

蛍祭りというものを存分に激写した運転係の我が友は、その足で標高2000メートルに鎮座する道の駅美ヶ原高原に向かった。



なんせ標高が高いので、ちょうど雲がかかっていて視界がすこぶる悪い。

仕方なく駄弁をまきちらしながら、次なる目的地、道の駅美ヶ原高原を目指すのであった。

到着したとき、僕たちはすでに疲労の極みに達しており、そのまま車中泊することになった。
季節は6月半ば。
高原とだけあって、結構寒かった。

道の駅美ヶ原高原の雲海絶景スポットはハンパねえだす
この長野県上田市にある道の駅美ヶ原高原は、雲海を見ることができる絶景スポットとしても名を知られている。


ちょうど日の出前に目が覚めたので、そのまま雲海と日の出の絶景を撮影しようということになった。




友人は、雲海の広がる中の日の出の瞬間という千載一遇のシャッターチャンスにテンションが上がっていた。

それはそうとして、ともかく寒い!

もはや冬である。
もうちょっと着込んでこればよかったと後悔しつつも、その場を耐え忍ぶしかなかった。
どえらい極寒のなか、待つこと約1時間‥
とうとう日の出の瞬間がやってきた。

雲海と日の出という2大絶景の融合である。
ぜひとも動画で、いや生でこの瞬間をご賞味いただきたい。
‥が!!

なんとこの友人、ほんの数枚パシャパシャと写真撮影すると、もう別の場所を撮り始めている。

あれだけ寒さを耐え忍び、カメラのセッティングを入念にやっていた彼は、なんの未練もなさそうに、そこらの崖かなんかを無心に撮っている。

みんなが注目している時に、別の方に向いて、自分だけが知っている素敵なもんとるのって、快感なんよね。

美ヶ原の雲海を撮影した僕たちは高原登山へ

ぐるりと見渡してみると、昨夜到着した時にはわからなかったが、美ヶ原高原美術館というアーティスティックなオブジェが立ち並ぶエリアが広がっている。
トイレもきれいだし、雲海も絶景だったし、ここは車中泊をするには魅力的な場所だなあと感じた。
その後、サキアさんの提案で、美ヶ原の高原を登山というか、歩いてみてはどうだろう、ということになった。



寝っ転がる乳牛と、のどかなバスが、『北の国から』を思わせるゆるやかな時間のながれをつくりだしていた。
普段、あまり身体を動かしていなかった僕は、壮大な景色と、疲労とで、忘れられない休日となったのであった。